1982年 新年
☆窓の灯に二人の影の仲が良い
☆酒に酔い狂う人とは思われぬ
☆仏壇の灯かりを消して独り言
☆花道を通る停年胸を張れ
☆冬菊の色残る野は懐かしい
☆ボーナスの決める会議は長いこと
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1982年 7月
☆ガラクタの骨董価値を見なおされ
☆マイホーム大志を抱き四十年
☆九十の母は手術に勝ち残る
☆短足の人にも似合うミニばやり
※老歯医者手許が滑り鼻の穴 |
1982年 2月
☆ここだけの話ですがと秘め話
※寄せ書きの余白は広くなるばかり
☆生き残る為の戦い御代の春
☆お元日日課の雀囀ずらぬ
☆健康で大吉庭の朝の四股
☆季節感老は俳句で子はおしゃれ
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1982年 8月
☆ちから綱暑気吹っ飛ばす勢い水
☆下痢をしたようひからびたダムの底
☆苦労の度白髪で勝負する夫婦
☆幕が下がり花道客の目を集め
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1982年 3月
☆笛吹いて踊らぬ景気犬吠える
☆だぼ沙魚とさげすみながら沙魚を釣る
☆忙しい人達けなす暇な人
※老母の手術ひとり動いている時計
☆ビル嵐ビルの谷間を吠えまくる
☆人生も三寒四温繰り返す
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1982年 9月
※服装も声もなりきる浪花節
☆独断と偏見ともに覇を競う
☆胎教に聖子の笑顔額に上げ
☆胸襟を開けば涼しビヤホール |
1982年 4月
※壮年の孤児幻の母を恋う
☆幸不幸人の心の中に住む
☆兎小屋かまどの煙賑やかに
☆かっぽ酒けしけし祭り春が来る
☆駅前の自転車放置盗られ損
☆豊作を泥に頼んだ泥祭り
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1982年 10月
※習慣というぬるま湯をぬけきれず
☆孫たちが老の孤独に小休止
☆明るさを戻す愛の手子の笑顔
☆職人堅気奇人変人ともとられ |
1982年 5月
☆啓ちつの景気は未だ冬ごもり
☆同じ指でも親はパチンコ娘はピアノ
☆狭い庭黄水仙の灯がともる
☆たんぽぽの踏まれてなおも底力
☆日米の摩擦きびしい事ばかり
☆あえぎ行く急行列車山笑う |
1982年 11月
☆背番号もらい台風去って行き
☆花道を行けば辞任の幕が開き
☆ガムを噛む口に婆さん耳を向け
☆生き残りの責任はたす墓参旅
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1982年 6月
☆近親僧悪ゆきつくところ血を流す
☆将来は過去の延長歴史読む
☆熱帯は天衣無縫の島乙女
☆徐行して春泥をゆく新列車
☆ボリュームを上げて宴会未だ続く
☆ロボットのオリンピックはつまらない |
1982年 12月
●ニューギニャ慰霊塔墓参
☆虹の石積み上げて神酒注ぐ
☆椰子陰に眠る英霊を月守る
☆生きている務めをはたす供養旅
☆慰霊碑に平和の希いこめてくる |